どうもスヌスムムリクです。
皆様、ご無沙汰しております。
弁護士の中途採用やら子どもの勉強やらで時間が確保できず、ブログの更新が後回しになっておりました。
やっと採用活動も落ち着きましたので、今回は、インハウス(会社員)の採用担当として感じたことを記事にしたいと思います(古き良き日系大企業の一採用担当の経験談としてご覧いただければ幸いです。)。
なお、法律事務所で採用担当をしていた時の記事もありますので、興味がある方はそちらもご覧ください。
1.応募者の年齢・男女比
今回、当社は、法務部の部門拡大のため複数名の中途募集を出しました。
当初は、新人募集も出すという話だったのですが、今回の募集の目的は“部門拡大”なので、即戦力になり得る経験弁護士の中途募集に絞り、新人募集は見送ることになりました。
中途募集をかけたところ、割と多くの方に応募いただき、書類選考を通過した方と週2~3人程度は面接していたかと思います。
応募者の年齢は27歳~37歳くらいで、多かったのは29歳~31歳でした。
また、弁護士歴としては1年目~7年目くらいで、多かったのは3年目~5年目でした。
男女比は4:6くらいで、体感としては女性がやや多かったように思います。
2.応募者の現職
今回の中途募集では、イソ弁として勤務している方、社内弁護士として勤務している方からの応募がありましたが、割合としては前者が圧倒的に多く、8割くらいを占めていたように思います。
3.面接をしていて思ったこと
採用担当をしていて、やはり“就職活動(転職活動)は事前準備が命”だと再確認しました。
例えば、以下のような質問は、面接ではほぼ間違いなく聞かれることかと思いますが、応募者の中には回答が不明確であったり、しどろもどろになっていたりする方が少なくなかったです。
①簡単に自己紹介してください。
②なぜ法律事務所ではなく民間企業への転職を希望されていたのですか。
③なぜ転職しようと考えたのですか。
④なぜ当社のような●●業界への転職を希望されたのですか。
⑤なぜ多くの求人の中から当社を選ばれたのですか。
⑥当社又は当社の商材についてどう思いますか。
⑦当社に入社した後はどのようなキャリアを形成したいですか。
これらの質問は、いわゆる「典型論点」なので、事前に定型文を準備しておいた方が良いと思います。勿論、上記質問の中には“明確な正解”が無いものもありますが、無いからこそ事前準備が重要になってきます。
4.就職活動(転職活動)は事前準備が命
具体的に「事前準備」といっても、何をすれば良いんだということになりますが、以下の点に配慮するだけでも、かなり仕上がると思います。
①求人情報は「出題趣旨」だと思うべし
これは民間企業に限った話ではないですが、採用者としては目的があって採用活動をしています。
当社でいれば、“法務部の部門拡大に伴う人員拡充”が今回の採用活動の目的で、求人情報にもその旨記載しておりました。
試験では出題趣旨が事前に公開されることはあり得ませんが、採用活動では求人情報として出題趣旨(採用活動の目的)が事前に公開されるのです。
そこで、応募者としては、採用者が、上記目的からどのような人材の獲得を目指しているのかをイメージし、そのイメージ像に合致するように自分を近付ける工夫(※経歴詐称や虚偽回答はNGなので、嘘にならない範囲での話です。)をする必要があります。
②履歴書・職務経歴書は「陳述書」だと思うべし
裁判では、尋問前に証人の陳述書が提出され、この陳述書を読むことで事前に証人の認識・見解の大枠を掴むことができます。
採用活動も同じで、採用者は、面接前に応募者が提出した履歴書・職務経歴書を読むことで事前に応募者の経歴や自己PRなどの大枠を掴むことができます。
採用者としては、履歴書・職務経歴書の内容を踏まえ、面接での質問を準備します。つまり、履歴書・職務経歴書に記載した内容は、面接での質問の切り口になりやすいということです。
そのため、応募者としては、履歴書・職務経歴書に記載した内容は、採用者から面接で質問されるものと考え、掘り下げた回答を準備しておく必要があります。
なお、陳述書に証人にとって不利な情報が記載されていたら、尋問でそこを集中的に質問したくなりますよね。それと一緒で、履歴書・職務経歴書を作成する際には、マイナスな要素は記載しない方が良いです。例えば、「●●ですが(マイナスな要素)、×××です(プラスな要素)。」という表現をたまに見かけますが、「●●ですが」という部分は記載する必要がありません。
③面接は「尋問」だと思うべし
面接では、採用者が質問を許可しない限り、基本的には、採用者が質問者、応募者が回答者という構図になります。 これは尋問と同じです。
応募者としては、上記構図を前提に自己PRをしなければなりません。面接は質疑応答の繰り返しですので、質疑内容を誘導すれば、自分の都合の良い応答(自己PR)ができる場面が増えるわけです。
質疑内容を誘導する方法は、履歴書・職務経歴書を作り込むことと、想定Q&Aを作成することです。
履歴書・職務経歴書を作り込むことで、採用者からの質問の切り口が予想できます。その上で、採用者から●●という質問が来たら、××と回答して、これに対して■■という質問が来たら、▲▲と回答して…というように想定Q&Aを作成します。想定Q&Aを作成する際には、回答が次の質問を引き出すような内容になっていることがポイントになります。
上記準備をしておくことで面接での質疑応答に流れが出てくるため、万が一、想定外の質問が来ても、流れに乗って回答することができます。
逆に、採用者から、「話は変わりますが」などの前置きをされる質問が増えてくると質疑応答の流れが悪いということになります。
④面接後は想定Q&Aを更新するべし
おそらく転職活動する際には複数社にエントリーすると思います。
面接に進んだ場合には、志望度にかかわらず、想定Q&Aを試す場だと思った方が良いです。面接を重ねるごとに想定Q&Aを更新すれば、より響く想定回答になっていきますし、想定外の質問も減ってきます。
5.最後に
少しは参考になる情報があったでしょうか…(無かったら辛いです笑)。
繰り返しになりますが、採用者としては目的があって採用活動をしています。
例えば、”●歳くらいの××のようなキャリアの人が理想”というように獲得したい人材をイメージしています。
そのため、皆様が面接を受けられる際は、求人情報や転職エージェントからの情報などを総合して、採用者がどのような人材を欲しているのかイメージし、そのイメージ像に近付ける努力をすることが、内定への第一歩だと思っています。
ではでは。
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