どうもスヌスムムリクです。
今日は不動産関係の契約実務書を紹介します。
徹底解説 不動産契約書Q&A(新版)です。
この書籍は、特に若手弁護士や不動産会社の法務担当者、司法修習生におすすめです。
私も、今でこそ目新しい情報はなくなりましたが、弁護士登録1~2年目の頃は、定期的に読み返していました。
この書籍は、以下のような構成です。
第1章 契約に関する基本事項
第2章 契約書の実務事項
第3章 登記の基礎知識
第4章 売買契約
第5章 建物賃貸借契約
第6章 土地賃貸借契約
第7章 建設工事請負契約
先程、 ”特に若手弁護士や法務担当者、司法修習生におすすめ”といった理由が分かりますかね?!
「徹底解説」という言葉どおり、 まず、第1章~第3章で、契約実務や登記に関する基本的な事項が説明されています。
個人的には、印紙税の話や登記簿の読み方などは、司法修習中もあまり気にしていなかった部分だったので、勉強になりました。
また、第4章~第7章についても、単なる契約書の雛型紹介ではありません。
本書の冒頭では、
「総花的に多数の契約書式を載せるよりも、もっとも基本的な契約書例にもとづいて、複雑かつ多様な不動産契約をじっくり説明すること、それが本書の目的です。」「契約書作成という実務手続は、契約内容に関する理論的知識があって、はじめて可能になります。」「契約書作成のノウハウではなく、不動産契約を実務的にわかりやすく、かつ理論的水準を維持しながら解説することをめざしました。」
徹底解説 不動産契約書Q&A はじめに
と述べられています。
つまり、本書は、不動産関係の契約書雛型集ではなく、不動産実務の解説書といった位置付けなのです。
そのため、各章で契約書の雛型が紹介されていますが、契約書の各条の趣旨や意味合いについての解説がなされています。
また、特に良かった点が、契約書チェックシートが付いている点です。
例えば、売買契約のチェックシートでは、地上に滅失登記が済んでいない建物があるか?、手付金は解約手付になっているか?などのチェック項目が挙げらています。
以上のとおり、本書は、不動産実務の基礎的事項を学ぶ場面から実際に契約書チェックを行う場面まで汎用性がある良書だと思います。
[こんな方におすすめ]
□ 若手弁護士
□ 法務担当者
□ 司法修習生
□ 不動産実務の先取り学習をしたい司法試験受験生(特に結果待ちの時期)
不動産関連の案件は、弁護士、法務担当者であれば、大なり小なり担当することになると思うので、おすすめの書籍を見つけられていない方は、手元にあると重宝するのではないかと思います。
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