湾岸タワマンと地震に関する議論について思うこと

マンション管理
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どうも弁護士のスヌスムムリクです。

新型コロナの影響で外出自粛が続くこの頃ですが、最近、地震が多くないですかね?

昨夜もいきなり緊急地震速報が鳴ってびっくりしました。ネット界隈では、5.11などと言って大地震の話題もチラホラ目にしました。

さて、「湾岸タワマン」「地震」というワードを目にすると、「首都直下型大地震が起きた場合、湾岸エリアは液状化して、湾岸タワマンは終わる!だから湾岸タワマンには住むべきではない!」みたいな意見が出てきて、あーでもないこーでもないと議論が盛り上がります。

こうした議論を見て、いくつか思うことがありますので、以下で列挙してみます。

1.湾岸エリア以外も無傷ではないはず

上記議論は、主に居住場所の選択を巡って盛り上がりますが、その際、湾岸エリアの被害ばかりがフォーカスされ、湾岸エリア以外の被害はあまり議論されていないように思います。

実際に首都直下型大地震が起きた場合には、湾岸エリアがピンポイントに被害を受けるわけではなく、湾岸エリア以外も程度の差はあれど、甚大な被害を受けるはずです。

”首都直下型大地震が起きた場合”という場面設定で議論するのであれば、同じ場面でどれほど違いが生じるのかを検討しなければならないと思います。

2.液状化のみで湾岸タワマンは終わらないはず

湾岸エリアは埋立地のため、地震の被害として液状化が挙げられます。

しかし、湾岸タワマンとの関係では、液状化発生の可能性を持って湾岸タワマンが終わるかどうか議論するのはどうかと思います。

というのも、議論すべきなのは、液状化発生の可能性ではなく、液状化により自宅マンションの敷地地盤が歪み、杭による支持が効かなくなり、マンションが傾く(又は倒壊する)可能性ではないかと考えるからです。

実際、「湾岸エリアに液状化が発生した」「自宅マンションの敷地内で液状化が発生した」などの事態が起きても、命に関係ありませんし、ぶっちゃけどうでも良くないですか?

少なくとも、マンションが傾く(又は倒壊する)可能性くらいのリスクでないと、火災や建物の倒壊、津波などの被害リスクと比較対象にすらならないように思えます。

3.液状化リスクは1つの考慮要素にすぎないはず

大地震が起きた場合、液状化に限らず、火災、建物の倒壊、津波など被害が予想されます。

これらの被害リスクを比較衡量して、居住場所を選択する(もちろん、立地や間取り、価格等も考慮します・・・)わけなので、液状化リスクのみをもって、直ちに湾岸タワマンには住むべきではないと判断するのはどうかと思います。

例えば、いわゆる昔ながらの一軒家が連なるようなエリアだと、火災や建物の倒壊など生死に直結するような被害も想定されますので、こうしたリスクと液状化リスクを比較衡量した結果、後者のリスクの方が小さいと判断される方もいると思います。

なお、居住場所を選択する際の比較衡量については、湾岸妖精のらえもんさんの記事が非常に参考になりました。

湾岸エリアに住むのは、液状化というリスクを保有するという選択肢になります。これはリスクそのものを受け入れられる程度の大きさと考え、回避や軽減策を取るよりもリスクをそのまま持っていたほうが、利益は大きいと判断しているということになります。

https://www.sumu-log.com/archives/20977/

※ 湾岸民の皆さんは、湾岸マンションを購入する前に、こうした検討を少なからずされているのではないでしょうか。

4.最後に

以上のとおり、思うことは色々ありますが、そもそも首都直下型大地震が起きないのに越したことはないです。

万が一、今の状況で大地震が起きてしまったら、避難所で三密は不可避でしょうから、地震で死ぬか新型コロナで死ぬかみたいな笑えない話になってきますからね。

ではでは。

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